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アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」感想&評価。センスの無さがわかる駄作。

アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の1話~8話を観たので感想というかダメな部分をピックアップ。 

 

1. 何をする物語なのかはっきりしない脚本

アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は作品の主題がはっきりしないという大きな問題を抱えています。

 

成功できる作品は、どんなストーリーなのかが明確です。

 

例えば、「ドラえもん」であれば、ドラえもんが未来の道具でのび太の問題を解決する。「ドラゴンボール」であれば、ドラゴンボールを集める事や孫悟空達が地球にやって来た敵と戦う。

こち亀なら両津勘吉の周りで起こるドタバタ劇。

ガンダム」ならモビルスーツに乗って敵勢力と戦う事や戦争そのものの描写。

進撃の巨人」であれば人類と巨人との戦いと世界の謎の解明、「蟲師」であれば主人公が各地で"蟲"に纏わる問題を解決する事。

エヴァンゲリオンであれば使徒との戦いと人類補完計画の謎。

 

しかし、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は何をする話なのか、どういう物語なのか、という基本的な部分が非常に曖昧。

代筆屋としての成長物語は最初の4話くらいであっさりと終えてしまっている。社会常識を学ぶ過程が飛ばされているのが不可解だった。5話で急に代筆が上手くなっているのも話の飛躍を感じてしまう。

 

世界各地に派遣されてそこでの出来事をひたすらに描くという構成でもない。

人としての成長物語としてはその部分にフォーカスしきれていない。やはり曖昧さがある。

また、ヴァイオレットが幼少期に大佐達に発見される過程をぼかさずしっかり描けよと突っ込まざるをえない。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデンって何をする話なの?」と問われた時に、「手紙を代筆する話」だと言える説得力がない構成になっている。

3話や5話のように1つのエピソードの中でのまとまりはあるが、全体的なまとまりと連続性に欠けているために、作品全体としては常に宙に浮いているような地に足がつかない印象を受ける。

 

 

2. キャラクターが持つ要素が活かせていない

メカメカしい義手をつけて、幼少期から戦闘に長け、戦地に身を置いていたというヴァイオレットの設定がろくに活かせていない。

別にこの設定なくてもいいんじゃないか?と言わざるをえないほどストーリーとの結びつきが弱い。

もちろん義手は隠喩的な意味を持っているわけだが、これらの設定があるなら、"今"のヴァイオレット・エヴァーガーデンが『戦う話』を多くの人は期待するだろう。

 

こういった設定を上手くストーリーに落とし込んでいる例は皮肉なことにフルメタル・パニックだろう。

主人公が軍属で平和な日常と無縁だったことで、学校生活がギャグ的に面白いものになり、同時にシリアスな場面では良いギャップが生まれる。こういったメリハリを上手く効かせている。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデンはキャラクターに持たせた要素を活かしてキャラクターの魅力を引き出す事が出来ていない。

例えるなら、魔法使いなのに魔法を使わずにずっと剣と盾で戦い続けているようなものだ。

 

 

3. 物語そのものの弱さ

これを言ってはおしまいだが、アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の全体的なストーリーにはイマイチ魅力がない。魅力がないだけでなく説得力もない。そして一貫性が欠如している。

 

5話のように1話の中で起承転結するものとしてマシなものもあるが、全体で見た時に果たして面白い物語だと言えるのか大いに疑問を感じる。

 

私がこのアニメの脚本を書きかえて良いのなら、最初から最後まで彼女の兵士としての武勇伝を描くものにするか、戦後に持ち前の経験と強さを活かした「代筆屋という名の何でも屋」の物語にしてしまうだろう。ついでに隣国と戦争に発展しそうなところを彼女らの秘密工作で阻止するという話ならなおさら良い。表向きは代筆屋だけど実は戦闘集団というような。 後者の方が一般ウケしそうではある。

 

普通に考えれば、ヴァイオレットが幼少期に拾われ、ギルベルトに育てられ、そこから軍に入隊して戦場で任務を遂行し、気がつけばベッド上で目覚めるという話でさえ、しっかり描くなら10話はかかる。そもそも拾われる前は何をしていたんだという疑問。

この部分をおざなりにしているようでは説得力も生まれないだろう。

幼少期のヴァイオレットが戦闘の訓練を受ける姿を少しでも描くべきだが、制作者達はそういったセンスを持ち合わせていないようだ。

 

要は、物語を客観的に一般大衆の目線で捉える力がヴァイオレットエヴァーガーデンの制作者達には足りていない。

1~8話を100点満点で評価するなら色を付けて40点だ。

作画や演出面を丁寧にやっているというところや、鈴木貴昭さんの世界観設定が緻密だというところにボーナスポイントをつけても50点。 

 

 

おまけ:ED曲がダメダメ

雰囲気ぶち壊しの駄作ですね。

曲が茅原実里の声質に合っていない。

違う人が歌ったらもっと良かったかもしれない。