Échec Complet

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「バンドリ」が「けいおん」を超えることができた理由

今や若い人にとって、バンドモノの作品といったら「バンドリ」です。

 

ブシロードの木谷氏は見事に長期的に成功できるコンテンツを生み出せたと言えるでしょう。

 

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2019年。バンドリはけいおん!を超えた。

そう断言できます。

 

ではなぜバンドリはけいおん!超えを達成したのか、5つの理由を紹介します。

 

 

1. スマホゲームが中心にあるメディアミックス展開

バンドリは、ゲーム・アニメ・ライブとメディアミックス展開している中で、ゲームが中心にある構造になっています。

よくTVドラマなどで「◯◯ロス」という言葉があると思いますが、バンドリは定期的にアップデートされるゲームサービスを提供しており、途切れることなく新しいものをファンは享受し続けることができているため、ロスになることはまずないでしょう。

ゲームをバンドリIPの中心としたことで、空白期間がない

これにより、ユーザーの中でバンドリは習慣化し、IPの勢いが衰えないという最高の環境が構築されています。

常に「いま」で有り続けている、これがバンドリ成功の秘訣です。

 

けいおんはメディアミックスはしているものの、アニメに頼っている構造だったため、アニメが放送されなくなれば勢いは当然落ち、イベントも本当に少ない回数で、ほんの数年で「過去の産物」と化していました。

 

さらに、バンドリはゲームの課金によって莫大な収益をあげることにも成功しており、バンドリのプロジェクトを長続きさせられる資金力もあります。

  

 

2. 楽器演奏できることを第一に置いたキャスティング

Poppin' Party、Roseliaという2つのユニットは、バンドリのキャラクターを演じる声優が実際に演奏をするライブを開催しています。

これは木谷氏が、やはり当て振りではなく本当に演奏していた方が良いという考えのもとで実現しました。

このため、上記2つのユニットのキャラクターを演じる声優は、楽器が演奏できるという理由でキャスティングされました。2016年の時点で既にお客さんにしっかり聴かせられる素晴らしい演奏をしていました。

キャストの中には声優ではない人もいましたが、このおかげで生演奏するライブを様々なイベントで開催することができ、メディアミックスの一つとしてのコンサートライブもしっかりコンテンツの柱の一つになっています。

 

 

けいおん!はキャストに楽器演奏をやらせてみるという企画がありましたが、楽器ができる人を集めたわけではないため、ライブは基本的に当て振りとなっていました。

やはり、実際にキャストが聴かせられる演奏ができるバンドリと比べると、けいおんは宝(人気楽曲)の持ち腐れをしていた感じが否めませんでした。

ライブの躍動感が全く違うのがわかります。

 

けいおんは音楽ライブというよりは「イベント」だったのに対して、バンドリはしっかりと「ライブ」であると感じさせる点もファンを満足させていることでしょう。

バンドリはこのライブだけでもコンテンツとしての価値がとても高い。

 

バンドリがこれまで多方面で行ったライブの総数は、けいおんの20倍を超えます。

 

 

 

3. ゲームの完成度の高さとカバー曲

バンドリのゲーム「ガールズバンドパーティ」

このゲームの完成度の高さがバンドリの人気に直結したと思っています。

UI/UXは日本のスマートフォンゲームの中でもトップクラスで、遊びやすさも抜群。

さらに、オリジナル曲だけでなく、カバー曲を多数入れたことで、バンドリのことを知らない人もすぐに楽しめるようになっていました。

カバー曲をここまで入れるスマートフォン音ゲーはめったになく、この部分でも素晴らしい判断がされています。

 

バンドリのゲームの基本的な部分は、他のスマートフォンゲームアプリによく似ていますが、操作性や手軽に満足感が得られるという部分では非常に優れたゲームデザインになっています。

 

スマートフォンゲームはもはやアニメを超える影響力を有しています。

スマートフォンは誰でも持っており、無料でゲームをダウンロードでき、暇つぶしに使えるため、アニメは見ないけどゲームはやるという人も多く、アニメからでは流入が見込めないファンもたくさんいます。

 

オタクコンテンツは基本的に「キャラクタービジネス」です。キャラクターに魅力がないと商業的な成功は収められません。その部分でゲームとのシナジーは大きいと言えるでしょう。

 

なによりゲームの完成度が高かった、このことがバンドリの成功に結びついたはずです。

 

 

 

4. キャラクターの人数と優秀なキャラクターデザイン

バンドリのメインキャラクターは5人のバンド5組で25人います。

たくさんのキャラクターがいるのはゲームの特徴でもありますが、5つのバンドがあることで、バンドが1組だけよりも自分の好みにあったバンドを見つけることができ、コンテンツ全体でのファンが増えやすい状況にあります。

 

また、ゲームでプレイヤーが選択するキャラクターはこの25人だけで2年間やっています。新しいキャラはまだ追加されたことがありません。

この方針は制作陣の自信の表れで、コンテンツを大事にしている印象を受けます。

バンドリ! ガールズバンドパーティ! ビジュアルブック

 

そしてなによりキャラクターデザインです。

バンドリのキャラクターデザインはクセが少なく、親しみやすいものとなっています。

この先5年は古くならないキャラクターデザインです。

 

 

一方でけいおんは、原作漫画と比べるとアニメのデザインはクセが強く、ほんの数年で古く感じてしまうようになるタイプのものでした。

 

また、バンドリはLive 2Dに使う静止画を前提としたデザインになっており、キャラクターがかなり描き込まれています。

一方でけいおんは静止画のイラストでもバンドリほど描き込まれることはなく、イラストの華やかさでは幾分劣ります。

バンドリのイラストはどれも華やかさがあります。 

 

また、けいおんのキャラクターデザインを嫌っている人はそれなりにいましたが、バンドリのキャラクターデザインを嫌いだという人はほとんど見たことがありません。

やはり、キャラクターデザインがダメならガチャを回してくれる人も減りますから、こういった部分の配慮も良かったかと思います。

 

ハイファイブ∞あどべんちゃっ

 

また、別な観点では、キャラクターの数が多いということはキャラクターを演じている人も多いということになります。

ほとんどのキャストがTwitterをやっていますので、SNS上でのバンドリの影響力・拡散力は非常に強いものになっています。

 

 

 

5. 継続的な新規コンテンツの提供

1で言及した「空白期間がない」という事と同じですが、バンドリはゲームで新しいストーリーや新しいイラスト、新しい楽曲の配信が非常に速いペースで行われています。

さらに、アニメを放送したり、ラジオやネット番組をやったり、ライブを開催したり、グッズを販売したり、目まぐるしく多方面でコンテンツを提供しており、その数はバンドリとけいおんでは比較にならないほど多いです。しかもそのほとんどは無料。

コンテンツが息切れしないというのはゲームサービスの強みであり、バンドリはまさに今の時代にあった戦略を上手く実行していると言えます。

作品が軌道に乗ったあとは、ファンを掴んで離さないための戦略が必須であり、この部分はFateシリーズや、アイドルマスターシリーズにも共通して言えることです。

 

 

バンドリ! ガールズバンドパーティ!カバーコレクションVol.2[22,222個限定グッズ付特装盤]

 

 新規のIPで多数のファンを獲得するというのは非常に難しい事です。

新規IPについたファンをどれだけ満足させ、IPがアクティブであるという印象を与えるか、この部分でバンドリは優れていたと思います。